Vans: Off the Wallの歴史:
1966年から現在まで

1966

ポール・ヴァン・ドーレンとジム・ヴァン・ドーレンの兄弟がビジネスパートナーのゴードン・リーとセルジュ・デリアと共にカリフォルニア州、アナハイムの704E.ブロードウェイにてVan Doren Rubber Companyを立ち上げる。会社の敷地内でシューズを作り、その場で直接販売するという独自のスタイルでビジネスを開始した。

オープン日の朝に12人の客が会社を訪れる。注文のシューズはその日のうちに作られ、午後には手渡された。

今ではオーセンティックとして知られている、Vans #44デックシューズの誕生。

Vansのラフなスタイルと高いグリップ力のソールを好んだスケーター達によって、「House of Vans」というフレーズが70年代初頭に定着する。多くのスケーターたちに履かれるようになり、アナハイムの店頭でも展示されるようになった。

1970年代初頭

Vansのラフなスタイルとグリップのあるソールがスケーターたちの間で評判となり、Vansを履いてスケートボードをする若者たちが南カリフォルニア中に広がっていく。

1976

今ではエラとして知られるVans #36がリリース。トニー・アルバとステイシー・ペラルタによってデザインされ、パッド入りの履き口と様々なカラーリングで展開されたこのモデルは当時のスケーター世代にとって最も人気の高いシューズとなった。

Vansの「Off The Wall」ロゴのデビュー

1977

Vansの象徴的なサイドストライプをあしらえたVans #36、「オールドスクール」がデビュー。耐久性を強化するためのレザーパネルを搭載した最初のモデルでもある。サイドストライプはポール・ヴァン・ドーレンによる落書きから着想し、当時は「ジャズストライプ」と呼ばれていた。今では誰もが知る、Vansを象徴するデザインとなった。

Vans #98も同じ年にリリースされる。多くのスケートボーダーやBMXライダーが着用したことによってVansのクラシック スリッポンは南カリフォルニアで話題のシューズとなる。このオリジナルスリッポンのシルエットは後の各世代にとってもアイコニックなものとして定着した。

70年代終わりには、Vansはカリフォルニア州内に70の店舗を展開し、ディーラーを通して国内外で商品を販売した。

1978

画期的なシルエットにアイコニックなサイドストライプを組み合わせたSk8-Hiが1978年に「Style 38」としてリリース。当時「ジャズストライプ」と呼ばれていたデザインをあしらえた2つ目のモデルだったSk8-Hiは、スケートボーディングの機能性を格段に進歩させた。Sk8-Hiは飛び跳ねるスケートボードによる怪我からライダーたちを守るだけでなく、スケートパークに新しいスタイルを流行らせた。

1982

俳優のショーン・ペンが映画「初体験/リッジモント・ハイ」で着用したことによってVansの クラシック スリッポンがアメリカ国外でも知られるようになる。

1984

Vansが経営破綻し、米連邦破産法11条の適用を申請。主要製品の売上は好調ながら、幅広いバリエーションの製品を展開したことによって負債が増え、返済が難しくなる

再建計画が認められ、ポール・ヴァン・ドーレンが社長に復帰する。ポールは従業員たちに3年間は昇給が保証できないこと、そしてあらゆる面でコストを削減すると伝えるが、シューズの品質だけは変えないことを宣言する。

1987

Vansは3年で1,200万ドルの負債を完済し、新しいスタートを切ることになる。

1988

Vansの最初のシグネチャー スケートシューズとなる、Vansスティーブ・キャバレロがリリース。また、「Mountain Edition」と呼ばれる、耐候性素材を使用したフットウェアも初めて販売される。

1991

Vansが一株14ドルでアメリカ株式市場のナスダックに上場を開始。

1993

Vans スノーボードブーツが1993の秋、1994の冬シーズンに販売開始。

1995

Vansが初めてアメリカ最大級のロック&エクストリーム・スポーツ フェスである「Warped Tour」のスポンサーとなる。2001年にメインスポンサーとなってから正式名称が「Vans Warped Tour」に変わる。アメリカで最も長く続くコンサートシリーズとなった。

1996

Vansが第1回の「Triple Crown of Skateboarding」のスポンサーとなる。

VansとSupremeが長期パートナーシップを結び、共同ブランドのオールドスクール シリーズを販売開始

1997

「Triple Crown of Surfing」を買収したことによってVansは世界をリードするアクションスポーツシリーズを展開し始める。2000年までにはスケートボード、BMX、サーフィン、ウェイクボード、スノーボード、フリースタイル モトクロス、そしてスーパークロスなどのイベントも「Vans Triple Crown Series」に組み込まれ、シリーズはアメリカのケーブルテレビチャンネルESPN2で放送されるようになる。

1998

Vansがおよそ4,200平方メートルの面積を誇るインドア・アウトドア スケートパークをカリフォルニア、オレンジカウンティのオレンジモールにオープン。

Vansのスノーボードブーツを着用したダニエル・フランクが長野五輪で銀メダルを獲得。

2000

Vansが経済史フォーブズによって2000年のアメリカの「ベスト・スモール・カンパニー」の一つに選ばれる。

2001

ステイシー・ペラルタによるスケートボードカルチャーの原点と、スケートボードというスポーツの発展に貢献したメンバー達のドキュメンタリー、「Dogtown and Z-Boys」のプロダクションにVansも参加。アメリカのサンダンス映画祭で観客賞と最優秀監督賞を受賞した。ナレーションはショーン・ペンが担当。直後に映画が一般公開され、Vansのスケートボードカルチャーにおけるステータスが揺るぎないものとなる。

「Vans Triple Crown Series」がアメリカのスポーツ専門放送局のNBCスポーツとFOXスポーツネットと放送契約を締結する

アメリカ最大級のアクションスポーツ&ミュージック フェスティバルの「Vans Warped Tour」のメインスポンサーとなる。

2002

Vansのスノーボードブーツを着用したダニー・カスとドリアン・ビダルがソルトレイク五輪大会でそれぞれメダルを獲得。

2003

Vansスケートチームが初めての国際ツアーを決行。「Pleased to Meet You」ツアーはヨーロッパ7カ国に加えてアメリカの30都市を巡った

「Vans Triple Crown Series」の観客動員数が285,000人を越え、NBCスポーツとFOXスポーツネットの視聴人数も5,000万人以上を記録する。

Vansのクラシックなシルエットにハイファッションと洗練されたデザインを融合させた「Vault by Vans」コレクションを開始。

2004

ファッションデザイナーを志すクリエイター達が様々なカラーリングやパターンを組み合わせてオリジナルのクラシックスリッポンを作れる「Vans Customs」をwww.vans.com上で開始する。

6月にVF CorporationがVansを3億9600万ドルで買収(ストックオプション込み)

「Vans Warped Tour」が10周年を迎え、観客動員数も500,000人の大台に初めて到達。

2005

「Pro-tec Pool Party」が初開催。伝説的なコンビボウルのレプリカが作られたアウトレット・アット・オレンジ内のVansスケートパークで開催され、ルーン・グリフバーグとクリス・ミラー、そしてカラ・ベス・バーンサイドが勝者となったこの大会は史上最高のボウルコンテストとされている。5月14日に開催され、数々のレジェンドライダーやトッププロが集結した超満員のイベントとなった。

Vansはユニバーサルスタジオのバックロット(撮影用地)で開催される全く新しいコンセプトのスケートストリートコンテスト、「Vans Downtown Showdown」をLabor Day(労働者の日)に開催。スケートボード企業等に障害物のデザインを募り、ブルックリンの街中をイメージしたセットでセッションが開かれた。チームタイトルはトイ・マシーンが獲得し、クリス・コールとエンジェル・ラミレズがプロとアマチュア部門でそれぞれ優勝した。

9月下旬に「Freestyle BMX World」がラズベガスで開催され、これが初の「Vans / Hard Rock Let it Ride BMX Jam」となる。ダート部門はライアン・ゲットラーが優勝し、スコッティー・クランマーがストリート部門を制した。

Vansは引き続き著名なデザイナーであるMarc Jacobsや気鋭のTrovataなどとVault by Vansラインを通して革新的なコラボレーションを展開。

2006

ユースカルチャーの中心に在り続けてきたVansが40周年を迎える

アクションスポーツ・フットウェア業界を牽引してきたVansが男女向けの幅広いアパレルコレクションを発表。プロスケーターのアンソニー・ヴァン・エンゲレンが初のVansアパレル チームライダーとなる。

Vansは伝説的スケーターのクリスチャン・ホソイと再びチームを組み、限定エディションのホソイ ライジングサン Sk8-Hiがリリースされる。

2007

その文化的な貢献とパンクロックやスケートコミュニティーにとっての重要性が認められ、「Vans Warped Tour」の12年の足跡を辿る展示会がクリーブランドのRock and Roll Hall of Fame and Museum(ロックンロールの殿堂)で開催される。

リリース前から大きな注目を集めたVans x Simpsonsのスペシャルコレクションが販売。カウズ、スタッシュ、ギャリー・パンター、ジェフ・マックフェトリッジ、デイブ・フローレス、フトゥーラ、ミスター カートゥーン、サム・メスナー、タカ・ハヤシ、トニー・ムニョズ、トッド・ジェームズ、ネックフェイスなどによるアートワークが使用された。

2008

中国で初のVansストアが上海にオープンし、Vansのブランドカルチャーが中国にも展開される。

長年Vansサーフチームのライダーを務めてきたジョエル・チューダーが、初のサーファーとしてVansアパレルプログラムと契約を結ぶ。

2009

ハリー・N・エイブラムズがVansをカリフォルニアカルチャーの象徴にまで押し上げたアクションスポーツレジェンドやアーティスト、そしてミュージシャンたちについて語る「Vans: Off The Wall, Stories of Sole from Vans Originals」を出版。

2010

「House of Vans」イベントスペースがニューヨーク、ブルックリンにオープン。パブリックエネミーによるライブパフォーマンスと、トニー・アルバやスティーブ・キャバレロ、オマール・ハッサンらによるボウルセッションが披露された。

高校生を対象としたシューズカスタマイゼーション コンテスト、「Vans Custom Culture」にアメリカ全土から326校が参加。最終的に選抜された4つの高校がVansのホームタウンに招待され、アクティビティーなどに参加した。そして旅の締めくくりには学生たちがデザインした作品がオレンジカウンティ美術館で展示された。優勝したニューメキシコ州のリオ・ランチョハイスクールには当校のアートプログラムに対して10,000ドルの奨学金が送られた。

Vansとジョエル・チューダーによる革新的なロングボード大会、「Joel Tudor Duct Tape Invitational」シリーズが開催。最初の2年ではバージニアビーチ、モントーク、サンタクルズ、マリブ、そしてスペインのサリナスなどの有名サーフスポットで行われた。

VansがブティックサーフショップのThaliaとパートナーシップを結び、「Vans by Thalia Surf Shop」をオープン。Vansのサーフィンアパレルやフットウェアに加えて、サーフィン・ライフスタイルの様々な製品を販売。

2011

Vans初のサーフィン映画、「Get-N Classic, Vol. 1」が公開。出演者はガダスカス兄弟やジョエル・チューダー、ジョン・フローレンスなどを含むVansサーフチームのライダー達。さらにオーストラリア人サーファーでは初となるウェイド・グドール、そして近年で最も注目を集めているデイン・レイノルズの加入でVansサーフプログラムも勢いを増していく。

インドでの販売開始やモントリオールにある「Off the Hook」との共同インターナショナルストア、上海の「Vans by Fly Streetwear」、そしてメキシコで初の自社所有Vansストアをオープンし、Vansのグローバル展開が拡大を続ける。

アメリカ国内では東海岸に初のパートナーストアと、マンハッタンで最初の店舗となる「Vans DQM General」もソーホーにオープン。

11月に全世界での年間売り上げが初めて10億ドルを越え、Vansは世界で最も大きなアクションスポーツブランドとなる。スケートボードをルーツとする企業としてはかつてない成功を収めたことになる。

トワイライトサーガのスターであるクリステン・スチュワートがブラック&ホワイトのチェッカーボードスリッポンを着用してハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに登場し、Vansワッフルソールを履いて自身の足跡を残した。

2012

スティーブ・キャバレロの代名詞とされるスケートボードスタイルであり、スケートボードの歴史及びカルチャーにおいて最も重要なシューズとされるハーフキャブが20周年を迎える。

「Vans Warped Tour」初の長編ドキュメンタリー、「No Room for Rockstars」が4月に公開。プロデューサーは「Dogtown and Z-Boys」と同じチームが務めた。スラムダンス映画祭で上映され、iTunesのドキュメンタリーチャートで1位となる。

究極の サーフィンコンテストシリーズとなった「Vans Triple Crown of Surfing」が30周年を迎える。

Vansが新素材のUltraCush Liteテクノロジーを発表、そしてLXVIフットウェアに初めて搭載。UltraCush Liteは様々なフォーム素材をブレンドし、さらなる軽量化とクッション性を提供する素材として開発された。

バルカナイズド製法によるカップソールを開発。新しいWAFFLECUP™テクノロジーによってカップソールのサポート性と耐久性を、Vansの伝統的なバルカナイズドシューズが持つボードフィールとグリップを融合させることに成功した

「Vans Get-N Classic Vol.2」が10月にリリースされる。

2013

プレミアムスニーカーデザインを展開する「Vault by Vans」コレクションが10周年を迎える。

Vansのスノーボード部門の20周年を記念して、伝説的フィルムメーカーであり、「Standard Films」の創業者であるマイク・ハチェットと共同プロデュースで「Twenty Years: Off the Wall, On the Snow」をリリース。

スノーボードカルチャーに携わって20年を迎え、Vans初のスノーシーズン専用ストリートウェア コレクションとなる「Mountain Edition Apparel」をリリースする。

Vansがロックバンドのメタリカとタッグを組む。メタリカの各メンバー:ジェイムズ・ヘトフィールド、ラース・ウルリッチ、カーク・ハムレット、ロバート・トゥルイロによるデザイン。そしてパット・ムーア、スティーブ・キャバレロ、ネイサン・フレッチャー、トニー・トゥルイロといったVansアスリートとコラボし、「Vansファミリーとは」について紹介する「OffTheWall.TV」テレビシリーズを制作。

Vansが7月にカリフォルニア、ハンティントンビーチで開催されるサーフィンのUSオープンのタイトルスポンサーになる。

Vansは2013年の秋コレクションでディズニーとコラボ。ミッキーマウスやくまのプーさん、ドナルドダックといった人気ディズニーキャラクターのモチーフをあしらった、80年代後半のレトロクラシックモデルを再登場させた。

アメリカ全土から1,000校以上が「Vans Custom Culture」に参加。高校におけるアートプログラムの重要性をより広く周知するため、truth®、 Americans for the Arts(AFTA)、Journeysといった団体とパートナーシップを組む。ハイスクールのアーツプログラムをサポートするため、Vansがこれまでに授与した賞金額は300,000ドル以上に昇る。

「Vans Custom Culture」がブラジルに進出し、最初の1年で50校が参加した。

「House of Vans」がテキサス州オースティンで開催されるSouth By Southwest音楽祭(SXSW)のMohawkステージに登場。

プロスケーターのチマ・ファーガソンと共に6年ぶりとなるシグネチャー プロモデル、チマ プロ シューズコレクションをリリース

ジョエル・チューダーのサーファーとしての功績を紹介するショートフィルム、「Ductumentary」がリリース。監督はグラハム・ナッシュとレーガン・リッチーが務め、ジョエル・チューダーやアレックス・ノスト、タイラー・ウォーレン、ライアン・バーチ、ジャレッド・メルなどが出演。

「Triple Crown of Surfing」のウェブキャストを開始。これによって過去最高となる70カ国以上で、350万人が大会を視聴することができるようになる。大会の最終日だけで100万人以上のビューを記録した。

2014

ユーリ・ポドラドチコフ(通称 "iPod")がソチ五輪でVansのスノーボードブーツを履いて前大会優勝のショーン・ホワイトを下し、金メダルを獲得。

Vansが「Living Off The Wall」ブランドキャンペーンを開始。Vansのルーツを象徴するフレーズやイメージ、動画などを使って「Off The Wall」の精神を表現するドキュメンタリー クリエイターたちの作品を紹介する

3月にVansは3,900平方メートルの大きさを誇るスケートパークをカリフォルニア、ハンティントンビーチにオープン。オープン当日には1,000人も訪れ、ジェフ・ローリー、ジョニー・レイトン、カイル・ウォーカー、クリスチャン・ホソイなどのトップスケーターも集結した。

Vansはビートルズフランチャイズと組んで2014春モデルの「The Beatles Yellow Submarine by Vans collection」をリリース。デザインにはビートルズの「The Yellow Submarine」アルバムと映画のアートワークのモチーフがあしらわれた。

3月にSXSW音楽祭のMohawkステージで「House of Vans」を5日間開催。さらにローカルミュージシャンがオープンマイクセッションを披露するVans Village、本格的なBMXランプ、そしてVans製品のポップアップストアもオープン。そしてミュージックフェスティバルの記念として、出演した4つのバンドのリイシューモデルもリリースした。

5月には「Vans Pool Party」の10周年を迎え、レジェンド部門を初めて作る。レジェンド部門の勝者はクリス・ミラー、ジェフ・グロッソとクリスチャン・ホソイ。マスターズ部門の勝者はブルーノ・パッソス、ブライアン・パッチ、そしてダレン・ナバレット。

レジェンドスケーターのジェフ・ローリーがVansブランドのアパレルプログラムと契約。100%スケートボーダーのジェフ・ローリーが100% Vansになる。

「Vans Warped Tour」が20周年を迎え、イベントの初日をウェブキャストでライブ配信

この年で4年目となった「Vans Custom Culture 」のハイスクールアートコンテストには2,000校が参加。これまでにVansがハイスクールアートプログラムに授与した賞金額は37.5万ドルに昇る。一方で「Vans Custom Culture Brazil」は2年目となり、147校が参加した。

Vansは「はるか彼方の銀河系」まで進出。オリジナルのスターウォーズ三部作からのアートワークをあしらったコレクションをリリース。クラシックモデルや「Vault by Vans」のフットウェア、メンズアパレル、ウィメンズアクセサリーなど幅広い製品に展開された。Vansのヘリテージプリントとスターウォーズのアイコニックなキャラクターたちを組み合わせた、ユニークなコレクションとなった。

7月には「Get-N Classic Vol. 3」がリリース。出演者はネイサン・フレッチャーやジョエル・チューダー、デイン・レイノルズ、ガダスカス兄弟、ディラン・グレイブズ、イヴァンとネイサン・フローレンス、レイラ・ハーストなどを含むVansサーフチーム。

Vansが世界的名門のバークリー音楽大学とパートナーシップを結び、4年間の学費及び寮費用をカバーする「Vans Berklee Off The Wall」奨学金を発表。初の受賞者は17歳のシンガーソングライターのミエット・ホープ・ゴールドマンと発表された。

8月に3,000平方メートルの面積を誇るアート、ミュージック、スケート施設となる「House of Vans London」をロンドンのウォータールー駅の地下に建造。ロンドンという都市の持つ多様性とVansというブランドを作り上げてきたカルチャーを象徴するこの多目的スペースはクリエイティビティーを発信し、次世代を育む施設としてオープンされた。

スティーブ・ヴァン・ドーレンやトニー・アルバ、クリスチャン・ホソイが2015年にボストンでオープン予定の「Lynch Family Skatepark」の着工のために現地を訪れる。地元のスケーターやBMXライダーにとって安全性の高いフリーパークを実現するため、保全団体のCharles River Conservancyは10年以上かけてこのプロジェクトに取り組んだ。

Vansが韓国、ソウルのハイファッション地区であるアックジョンに新しいストアをオープン。330平方メートルほどの広さを持つ2階建てストアはロデオストリートの中心に位置する。Vansのヘリテージに敬意を表しつつ、Vansというブランドを体感できるストアとしてデザインされた。12月12日のオープンには多くの人が集まり、Vansスケートボーダーのトニー・アルバによるライブパフォーマンスも披露された。

2014年12月に開催された「Footwear News」の「Annual Achievement Award」でVansが「Brand of the Year」を受賞。Vans CEOのケヴィン・ベイリーがオープニングセレモニーを務めたキャロル・リムとウンベルト・レオン、そしてKENZOのクリエティブディレクターらから賞を受け取った。

2015

2015年の5月にVansは初のスケートボード映画、「PROPELLER: A Vans Skateboarding Video」を制作。この映画はVansプロスケートチーム及びVansとスケートボードカルチャーのつながりをより広く世界に発信する機会となった。iTunesではスケート映画としてこれまでで最も早い販売ペースを記録した。

2015年の夏、VansとDisneyによる「Young at Heart」と「Vault by Vans x Takashi Murakami」コレクションをそれぞれリリースし、瞬く間に世界中で大ヒットとなった。

ジェフ・ローリーの初のシグネチャーアパレルコレクション、「NEW ROWLEY SOLOS IN PRO SKATE」がデビュー。

Vansのオンライン インテグレーションチームが「2015 VF Pinnacle Award」を受賞。この映えある賞はVFコーポーレーションに所属し、One VFアプローチを元にコラボレーションや特筆すべき活動などを行い、企業の目標達成に貢献したチームに送られる。

2015年はVans Pro Skateカルチャーを作り上げる多様なアイデアやアティチュード(姿勢)、そしてインスピレーションを奨励するVans Syndicate Collectionの10周年となった。記念としてVansはオリジナルのSyndicateシリーズのコラボレーターたちと再び手を組み、これまでの10年で生み出されたアイコニックなスタイルやヘリテージを表現したモデルをリリースした。

2016

2016年の3月16日にVansは「Off The Wall」の50周年を記念して「The Story of Vans」キャンペーンを発表。この歴史的なマルチメディアキャンペーンの視聴数は記録的なものとなり、さまざまな言語で世界中に配信された。映像作品は世界中に点在する10会場のHouse of Vansでローンチ。ブランドの背景にある多様性を称え、Vans ファミリーの新しいメンバーたちを祝う機会となった。

Vansの50年の伝統と歩みを記念して「Vans Pro Classics Anniversary Collection」 をリリース。Vansのヘリテージスケートモデルに現代のパフォーマンス性能を落とし込んだスケートボード専用のコレクションは、スケートボードフットウェアを牽引してきたVansの集大成であり、Vansプロスケートカテゴリーからの選りすぐりを進化させたシリーズとなった。

Vansは史上初の男子・女子パークワールドチャンピオンシップシリーズとなる、Vans Park Series.を開催。「Vans Park Series」の目的は世界中のスケートボード人口を増やし、スケートボードカルチャーやその魅力をより広く世界中に紹介することである。

6月にVans初の長編BMX映像作品となる「Illustrated」をテキサス州オースティンの「Mohawk」で公開。Vans BMXチームはBMXの限界に挑戦し続けるライダーたちの集団である。彼らは自分自身の芸術性やスタイルをキャンバス、コンクリート、ダート、森など様々なシーンに描く。そして地面や壁に残ったタイヤ痕や傷跡も彼らの描いた作品の一部となる。これが「Illustrated」なのである。

Vansは「Vans Customs」のプラットフォームをさらに拡大し、クリエイティビティーをインスパイアし続ける。新しく導入したシステムが幅広いフットウェアのカスタマイゼーションを可能にし、独自のデザインを手掛けるデザイナーにさらなる自由を与える。

世界中でVansの50周年を祝う特別な一年を「House of Vans London」で開催。ゲストには世界的なロックバンドのメタリカを迎えた。彼らの11番目となるスタジオアルバム「Hardwired… to Self Destruct」からの曲がライブで披露された。

2017

Vansの2017年のブランドキャンペーンは「This is “Off The Wall”」。創造性や自分らしさ、そして情熱によってブランドにインスピレーションを与える人物たちをクローズアップし、Vansの象徴的なスローガンである「Off The Wall」の進化する意味を探るショートムービーシリーズを制作した。

2月上旬に「House of Vans Chicago」がオーブンし、2日間のオープンイベントが開催された。初日には世界各地の「House of Vans」でライブパフォーマンスと共にそれぞれの「House of Vans」の記憶を辿る写真展が登場。「House of Vans Chicago」 はVansブランドのカルチャーハブとしては3つ目の常設会場となる。「House of Vans」は世界中のファンを「Off The Wall」の精神、そしてVansブランドとつなぐ場所なのである。

Vansプロスケーターのリジー・アルマントがプロ契約を結び、2017年5月号の「Thrasher Magazine」の表紙を飾った。女性が「Thrasher Magazine」の表紙に載ったのは実に20年ぶりとなる。

創業してから51年間、南カリフォルニアを拠点としてきたアクションスポーツのオリジナルブランド、そしてクリエイティビティーのアイコンでもあるVansが本部をカリフォルニア州コスタメサに移動。Vansのさらなる成長と成功を見据えた新しいスタートを迎える。

「Transworld Snowboarding」 の2017-2018「Tested & Approved」スノーボードギアガイドで、Vansが唯一全4つのカテゴリーに選出。アメリカのイーストコーストやアイスランドなど様々なテレインでテストされたブーツは柔軟性、快適性、フットベッド設計、そして耐久性が採点される。Vansスノーブーツは多機能でさまざまなスノーボード環境に対応できる、パフォーマンス性の高いブーツとして認められた。

フットウェアデザインの新しいコンセプトとして「UltraRange」をローンチ。最高の波を求めて世界中を旅しながらインスピレーションを得るVansプロサーファーのパット・ガダスカス。彼のアドバイスを取り入れ、Vansは様々な環境やライフスタイルに適応できる機能性を備えた新しいシルエットを「UltraRange」で実現。「UltraRange」はVansのイノベーションを追求する姿勢を象徴し、機能性と快適さを求めるVansのビジョンが生み出したモデルなのである。

2017年に「Vans BMX Pro Cup」 シリーズが世界最高峰のBMXパークテレイン大会として開催。世界中から才能溢れるBMXライダーらが集結する本シリーズはオーストラリア、シドニーで始まり、最終戦はカリフォルニアのハンティントンビーチで開催された「US Open of Surfing」となった。Vans初の「Vans BMX Pro Cup」チャンピオンはラリー・エドガーとなった。

Vansとカール・ラガーフェルドが9月に「Vans x Karl Lagerfeld」のカプセルコレクションをリリースすると発表。ファッション界をリードする2大ブランドのコラボレーションでは、カール・ラガーフェルドが生み出すVansのクラシックなシルエットを再構築したモデルが展開された。

世界で最もアイコニックなスケートボードシューズ、Vansのハーフキャブが25周年を迎える。90年台初頭のストリートスケーターたちがオリジナルのVansキャバレロ プロモデルの履き口部分を切り取ったのがハーフキャブの始まりだった。スティーブ・キャバレロのシグネチャーシューズであるハーフキャブは時代が変わっても、Vansプロスケートシリーズの中で屈指の人気のモデルであり続けている

「Vans Park Series」はスケートボードカルチャーにインスピレーションを与え、その文化を世界に広めるための挑戦を続けている。9月下旬には2017年の男女世界大会が中国の上海で最終戦を迎え、オスカー・ローゼンベルグとノーラ・バスコンセロスがそれぞれ2017年の男子・女子パークテレインスケートボードチャンピオンとなった。

Vansが10月に「The General by Vans」ウィリアムズブルグ地区としても知られる、ニューヨーク、ブルックリンの102 N. 6th streetにオープンすることを発表。広さは440平方メートルで、カスタムデザインスタジオや展示スペース、そして限定製品の販売などのサービスも提供される。