RIDERS INTERVIEW SERIES #5
“What makes you push?”
スケーター四十住さくらが目指す未来。

「Always Pushing. 進む、まだまだもっと」――もう一歩前に進めば、よりよい未来が待っている。それを認識しているからVANSのライダーたちは、自分の限界を超えるべく何度も挑戦を繰り返している。この記事は、つねにレベルアップを追求するVANSのライダーたちのマインドセットや原動力を探る連載企画。第5回目は、スケーター四十住さくらをピックアップ。昨年のケガについてや次なる目標など、彼女はどんなことを考え、行動に移しているのか聞いてみた。
四十住さくら
2002年生まれ、和歌山県出身。小学6年生からスケートボードを始める。2018年に「世界選手権」、「アジア競技大会」、「日本スケートボード選手権」で優勝。「東京2020オリンピック」スケートボード・パークでは、初代女王に輝いた。2022年「Xゲームズ」の千葉大会で優勝し、カリフォルニア大会では2位を獲得。今年「パリ2024オリンピック」にも出場した。
そのとき出せる力を、限界まで発揮する。
―パリ大会お疲れ様でした。昨年、右ひざの靭帯を断裂する大ケガをした時の心境は?
四十住:半年くらい滑れなくなっちゃって、技の精度が戻るのか、大会に出られるようになるのか不安になっちゃいました。パリの予選に出なきゃいけなかったから、とりあえずいまできることをやろうと必死でしたね。
―全力で滑れないぶん自分を見つめ直して、新たな発見や変化はあった?
四十住:それまではひたすら滑るだけでしたが、トレーニングもメニューに入れるようになりました。8時間滑っていたところを2時間だけ集中して滑るようにしたり、体のことを考えるようになったりと、滑り方も考え方も変わりました。あと、いままで休みなしに練習していたから休憩するタイミングなのかなって思って。家族と過ごす時間も増えました。
―それを経て、パリ大会への出場が決まったときは嬉しかった?
四十住:そうですね。人生で2度もあの舞台に立てるとは思っていなかったので本当に嬉しかった。本気で滑れないことが多かったんですけど、その時々の自分の限界に挑戦していてよかったです。
―万全ではないものの、全力を出していましたか?
四十住:ケガをする前を100%とすれば、ケガをしてからは70%しか力を発揮できませんでした。でも、そのときはそれしかできないから、現状の出せる力をすべて出し切ることに専念していて。その日その日で調子の良し悪しがありますが、その日の限界にチャレンジしている感じです。
―どうしようもないくらい調子が悪い日はどうしていた?
四十住:そういうときはペットと遊んだり、プライベートパークから家が近いから、一旦帰ってリフレッシュしてから戻って滑ったりしていました。
―次の世界大会は、9月21日(土)、22日(日)に千葉で開催される「Xゲームズ」ですね。
四十住:千葉で開催されるので、いろんなひとがたくさん観に来てくれると思うから、楽しく滑っている姿を見せたいと思っています。
―そういった応援してくれるひとたちはどんな存在?
四十住:本当に感謝しかありません。家族がいなければじゃここまで来られなかったし、サポートしてくれるスポンサーさんは遠征の資金面でも助けていただきました。そして仲間も大事。新技に挑戦するとき、ひとりじゃ怖かったりしますが、そんなときは仲間と滑ってアドバイスをもらうと前向きに取り組めます。応援してくれているひとたち、すべてが揃っていないと、いまがないと思います。
―これからの目標を教えてください。
四十住:パートを撮影したり自分のスケボーのスタイルを広めたりしていきたいです。そして、パリの次を目指したい。東京で1位でしたが、パリでは結果が振るわなかったので、もう一度頂点に立ちたいと思っています。ケガをしても、努力すればまた頂点に登れることをみんなに見せたいです。

いつか実現したい夢。
―お気に入りのVANSのモデルは?
四十住:ずっとOLD SKOOLを履いています。デッキの感触が分かりやすいから気に入っています。VANSからサポートを受ける前、いろんなブランドのシューズを試してみたけど、OLD SKOOLが1番よかったんですよ。3年前まで普通のOLD SKOOLを履いていましたが、もっと頑丈なSKATE OLD SKOOLに慣れたほうがいいと思って、ケガをしているときにずっと履いていて、いまではSKATE OLD SKOOLを愛用しています。
―スケボーをするとき以外もOLD SKOOL?
四十住:今日はKYLE2を履いていますが、やっぱりOLD SKOOLがいい。普段履きして、次の1足を慣らすようにしています。
―好きなカラーリングは?
四十住:黒か赤を履いています。赤が私の勝負カラーなんですよ。ファイナルは赤ってずっと決めていますが、いろんな服を着たいから別の色を履こうか毎回悩むけど、結局赤を選んじゃう。
―そういえば、スティーブ・キャバレロとアメリカで会ったそうだね。
四十住:ハンティントンビーチのVANSのパークでスカイ(・ブラウン)たちと一緒に滑っていたら、キャバレロからDMが来て、一緒にラーメンを食べに行くことになったんですよ(笑)。ここのラーメンはうまいって言っていました(笑)。それから、たまにインスタのコメントとかDMでメッセージを送ってくれて。レジェンドこそ優しいです。
―日本の子どもたちにとっては、さくらちゃんが憧れの的だと思うけど、子どもたちから声をかけられることも多い?
四十住:そうですね。もともと幼稚園の先生になろうと思っていたくらい子どもが大好き。スケボーで子どもと繋がれるのは嬉しいし、自分のような夢を持った子どもたちの応援もしていきたいと思っています。世界を目指すキッズと滑ると、私も頑張れますので。
―それもひとつの目標?
四十住:はい。いつか子どもたちにスケボーを教えて、サポートしたいと思っています。でも、いまはまだ私が大会に出たいから、もっと先の話になりますが。とにかく、いまは結果を残して応援してくれるひとたちに喜んでもらいたいし、自分のスタイルをいろんなひとに見てもらいたい。そして、また頂点に立ちたいという目標があるから、それに向かって頑張っていきたいです。
RIDER’S FAVORITE MODEL
RIDERS INTERVIEW SERIES
#1 JUNNOSUKE HASEGAWA
#2 RIO MORISHIGE
#3 COCONA HIRAKI
#4 RIM NAKAMURA
#5 SAKURA YOSOZUMI
#6 HINANO KUSAKI
#7 RYO AIZAWA
#8 HINA MAEDA